女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープン
(Toray Pan Pacific Open 2010)は第4日の29日、
シングルス3回戦とダブルス1回戦を行い、シングルスに
主催者推薦で出場した40歳のクルム伊達公子選手
(エステティックTBC)は、全仏オープン優勝の
フランチェスカ・スキアボーネ選手(イタリア)に
3-6、3-6で敗れ、準々決勝進出はならなかった。
初戦で前回女王シャラポワを撃破し、昨日40歳の誕生日に
ハンチュコバ選手に勝ってきたクルム伊達選手だが、
技巧派の全仏覇者には激しいラリーの応酬の末に敗れ去った。
それでも「ベストを尽くした。相手が素晴らしかった」と笑顔。
試合後、会場は盛大な拍手に包まれた。
第1セットの第1ゲームでいきなりブレークしたのはクルム伊達選手
だった。嫌がる低い弾道のフォアでゲームを奪取。しかし、攻撃的な
ネットプレー、スライスなど多彩な技で押してくるスキアボーネに
振り回され、体力は消耗していった。
40歳のアスリートに「疲れ」は大敵。初戦のシャラポワ戦から2時間
超えの死闘が続き、「体がきつい」と悲鳴をあげていた。この3日間、
会場に駆けつけた夫・ミハエルさんの声援が背中を押したが、第2セット
第7ゲームをブレークされると、反撃する力は残っていなかった。
それでも、クルム伊達公子選手は“チャレンジ”(再復帰)から3年、
世界トップが集結する今大会で3回戦まで進み、世界ランクは再び50位台
に返り咲くことが濃厚。「まだまだできる限りチャレンジしていきたい」と、
世界に挑む気持ちがある限り、クルム伊達公子選手はラケットを握り自分への
挑戦をし続けることだろう。
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